契約書は作らないといけないのか?

契約書は必要なの?作らないとどうなる?

契約書は何のために必要なのでしょうか?

 そもそも、契約書って本当に必要なのかな?と思ったことはありませんか?
 実は、一部の契約類型では書面でしなければならないと法律で定められているものがあるのですが、そのような一定の類型を除けば、基本的には契約書がなくても契約は成立するものです。書面を残さなくても、つまり口約束であっても契約は成立するのです。
では、わざわざ契約書を作る必要はないのでしょうか?
 例えば、あなたがペン1本100円の買い物をしたとして、後になって店主から「あのペンは本当は300円だったから残りのお金を払ってくれ」と言われたらどうでしょうか。まあ200円くらいならいいかと思い払う人もいれば、後になってそんなことを言われても納得できないと思う人もいるでしょう。今回の例ではペン1本の話でしたが、これがもっと高額の買い物だったらどうでしょうか?
 また、あなたが友人にどうしてもと頼まれ、1か月後に必ず返すという約束でその友人に100万円を貸したとしましょう。その後あなたが1か月後に返済を求めたところ、「そんなお金は借りていない。」と言われてしまったらどうなるでしょうか。
 その他にもこんなことも考えられます。「確かに借りたが、返済時期は10年後だと約束したはずだ。」、「あれは借りたのではなく、もらったものだ。」
 さあ、このような事態が発生したときにあなたは的確な反論をして、友人に貸したお金を返してもらうことができるでしょうか?
 ここで、これを読んでいる方の中には「そんな信用できない人に貸す方が悪いんだよ。」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
 じつは、このような例は相手が悪い人だったから起きるとは限りません。人間はすべての出来事を正確に記憶しておくことはできないのです。お互いがその時に思っていたこと、言ったこと、約束したことも時間が経てば忘れていってしまうのです。そしてあの時はこう言ったはずだ、そんなことを言うはずがない、という風になりトラブルに発展してしまう…..。
 まさに、契約書とはこのような事態を避けるために作成するものなのです。つまり、契約書がなくても契約自体は成立するが、トラブルを未然に防ぐという意味で作っておいた方がいいというものなのです。

契約相手から渡された契約書の内容が分からない

初めて契約する相手や、継続的に取引をする場合にも相手からこの内容で契約しましょうと契約書を渡されることがあります。
 ここで自分の立場に置き換えて考えてみてください。一方的に相手の有利になるような契約は結びませんよね。つまり相手から渡される契約書には、通常あなたにのみ有利になる内容は書かれていません
 細かいことはよく分からないから、法律なんて詳しくないし、と思って相手から渡された契約書に簡単にサインしてしまうのはとても危険なことなのです。
 契約書で分からないことがある、本当にこの内容で契約していいのか分からない、といったことがございましたら、まずはご相談ください。


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